「外張り断熱」のすすめ
自分で施工できない断熱材だからこそ、施工が確実な「外張り断熱」がオススメです。
現在の住宅は家電や設備機器の発達によって、壁や天井の内部にたくさんの配線や配管がかくれています。
また大地震への備えから耐震性が強化され、以前よりも頑丈な金物も使用されています。こうした配線・配管・金物をよけて、壁の中にすき間なく断熱材を詰めこむことは非常に難しいことです。
「外張り断熱」はしっかりした施工がしやすい!
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実際の断熱材 |
外張り断熱工法
「外張り断熱工法」は柱の外に断熱施工するので、断熱材を切れ目なく施工することができます。また壁にある障害物の影響を受けないのも特徴です。高断熱住宅では、すき間からの熱ロスも見逃せなくなるので、建物全体の気密性能を高める必要があります。
すき間のできにくい「 外張り断熱工法」は「 充填断熱工法」に比べて、気密性能を高めることが容易になります。
木材は発泡プラスチック系断熱材に比べると、5~8倍断熱性能が劣ります。木造住宅では表面積の約20%が木材による熱の逃げ道になっています。このため「 充填断熱工法」では、建物の木材部分から熱が逃げてしまうので、断熱材の厚さを増やしてカバーする必要があります。
これに対して「 外張り断熱工法」では、木材は断熱材の内側に位置するため、木材の断熱性がそのままプラスされます。
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木材を味方にする外張り断熱工法
充填断熱工法では下のサーモグラフからも、木材部分が低温になっているのが見てとれます。このような熱の逃げ道を「熱橋」といいます。
木造住宅では在来工法と2×4工法で多少異なるものの、表面積の約20%が木材で占められ、熱橋となっています。
これに対し「外張り断熱工法」は断熱材が連続しているので、木材が熱橋とならず、逆に木材の断熱性能がプラスされます。
次世代省エネ基準で同じ断熱材を使用する場合、「充填断熱工法」では「外張り断熱工法」よりも断熱材を厚くする必要があります。
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